君に奇跡が起きますように



小鳥遊の言ったことにへえ、と相槌を打ってから
「ええっ‼︎⁉︎」
と仰け反った。


「お前、友達いたの?」
「……水澤さん、俺をなんだと思ってるの?」


眉を下げて困ったように言う。
その顔に少しうろたえつつ、それを隠して言い放つ。


「きもい顔すんな」
「ひどいなぁ。俺にだって友達くらいいるよ?」


ふと、気になった。


「どんなやつ?」
「背が高くて……ちょっとめんどくさがりだけどいい奴だよ。なんかいつも眠そう」


「へえ……。昔からの友達とかは?」
「いないよ。俺、昔は友達作るの苦手だったんだ。今も得意じゃないけどさ。
……どうしたの?水澤さん」