君に奇跡が起きますように



小鳥遊のオカンっぷりにあたしは思わず謝る。

いやまあ、確かに食べなさすぎってことくらい理解してるんだけどさ。

恥ずかしながら料理はダメダメなんだ。

それを勉強しようとも思えない。


小鳥遊のお説教を聞きながら、もぐもぐ。きんぴらを食べる。


「とにかく朝は食べなきゃダメだからね⁉︎牛乳だけとかありえないから‼︎昼は、お弁当作りなよ!それか、せめて学食にして。で!夜は俺に任せて!」


どん、と胸を叩く。

そしてあたしが返事をする前に、ぶつぶつと何か言い始めた。

こんな風に、自分のことで怒られたのは初めてだ。


「次は何作ろうかなー?あ、明日買い物に行こう……」
「……金」