「水澤さん、何か食べたいものある?」
「えっ!?あっ、イヤ、特にないけど……」
「ふはっ!」
あたしはソファに腰を下ろして縮まっていた。
すごく、緊張してしまっていた。
小鳥遊が笑ったのも、そのせいだと思う。
「そんな硬くならないでも……」
「うううっ、うるさいなっ!」
仕方がなかった。
あたしは生まれてこのかた、男の部屋になんて入ったことがないのだ。
硬くなるのも無理はないだろう。
この前は熱で気にして無かったけど……。
そんな乙女思考になっている自分が恥ずかしくなり、べしん!と頬を叩いた。
「つ、つーか、お前料理出来んのかよ」
「んー?俺、料理得意だよ?肉じゃがとかー、筑前煮とかー」
「か、家庭的だな……」
「じゃあちょっと待っててね」
なんかやっぱり、落ち着かない。

