「その方が俺も嬉しいし、ね?」
ちょっと首を傾げて尋ねてくる小鳥遊。
小鳥遊の提案に、安心してる自分がいるのに、こんな時でも素直になれなくて。
「ざけんな……っ。誰が行くか!」
でもきっと、小鳥遊は全部理解してる。
こんなセリフ、強がりだってこと。
「手ぇ、離せ」
「えーやだよ」
「うるさい、離せ!」
小鳥遊はあたしの手をギュッと掴んで離さない。
恥ずかしいのと、泣きたいのと、嬉しいのと、痛いので、もうグチャグチャになってしまって。
「寝る‼︎‼︎」
「えー、寝ても手は離さないよ?」
「……勝手にすれば」
「うん、じゃあそうする」
そんなあたしとは違って余裕ぶってるのが悔しい。

