君に奇跡が起きますように



冷蔵庫に向かったのか、少し遠くから笑いまじりに小鳥遊が言った。


この部屋は……客間かなにかなのだろうか。ベッドとサイドテーブル意外にはなにもない。


ん?


……可愛い⁉︎


「何言って……⁉︎」


思わず体を起こすと、小鳥遊はスプーンとプリンを差し出してきた。

勢いをつけすぎたせいで、あばらが痛んだ。


「ん?可愛いなーって思って」
「可愛くなんかない‼︎‼︎」

怒鳴るように抗議する。

あたしのこと可愛いなんて、目がおかしいのかな、こいつ。


「えーなんで?水澤さんはいつも可愛いよ。そうやって怒るって分かってるから言わないけど」
「……眼科紹介してあげようか?」