いつものように、街をブラブラしていた。

その時だった。


「おい」


聞き覚えあった声に、呼び止められたのは。

振り向けば、あの赤髪の女が立っていた。


「まじかよ……」


彼女の後ろを見て、私は思わず呟いた。

そこには、赤髪の女を先頭に7、8人ほどの男女の姿が。


すべての目が、あたしを睨んでいた。


背筋がぞくりとした。


自分から喧嘩売ってきて、ボロクソに負けて、それで人数積んで復讐とか。

やることが汚い。


これは……抵抗するだけ無駄かな。


夢を見ているようなふわふわとした感覚に襲われる。


あたしは覚悟を決めることにした。