「
俺に人生を教えてくれた彼女は、
何年何組でなんていう名前なんだろう。
学校で金髪の人なんて少なかったからすぐに見つかった。
1年A組の、水澤香奈さん。
廊下や階段ですれ違うたび、いつも気にしてた。
よく中庭で、同じジュースを買っているのを見かけて、好きなのかな。
友達と笑ってる姿が、かわいい、とか。
話しかけたら、また俺に笑ってくれるかなって。
でも違った。
水澤香奈さんの笑顔は日に日に曇って行った。
笑顔を見なくなった。
しまいには、学校で見かけなくなってしまった。
それからしばらくして、病院の帰り道だった。
──路地裏で、君を見つけた」

