君に奇跡が起きますように





俺さ、小さい頃から心臓も体も弱かったんだ。


二十歳まで生きられないって言われてた。

ちっちゃい頃……小学生低学年くらいまでかな。

それまではまだ実感がわかなくて、なにも思ってなかったんだ。


だけど、年を取るたびに死が近づいているって思い知らされてた。


発作はひどい、


運動もできない。


手術、受けなきゃ死ぬって分かってた。


でもどうでもよかった」


小鳥遊、もう片方の手で拳をつくり、胸の前に持っていった。