「っ、」 腹をくくって振り返ると少し離れたところに小鳥遊の背中があった。 小鳥遊のいる空間は、ぽつり。 まるで1人だけ世界から切り取られたみたいに、きれいだ。 いつも思っていた。 「たかな、」 声をかけようとした刹那、小鳥遊の体は音もなく崩れていった。 何が起きたのかわからなかった。 小鳥遊はは地面に膝をついて、 苦しそうに肩を上下させていて。 「たかなし……?」 自然ともれた自分の声に、我に返った。 「小鳥遊!」