君に奇跡が起きますように



仕方なく固く目を瞑ると、小鳥遊の手があたしの首のあたりをまさぐるのがわかった。


こそばゆさに、逃げたくなるのを必死で堪えた。


「はい、いいよ」


ふと、首にさっきまでとは違う感触があり、手を伸ばした。


「これ、」


しゃら、と小さな金属音をたてるそれ。


「クリスマスプレゼント!」


メリークリスマス。小鳥遊は笑顔だ。




2枚の羽で傾いたハートが形どられ、中央には淡く光る宝石のようなものがついている。

ネックレスだ。


「それから、誕生日おめでとう」
「お、覚えてたのか……」

あんなに一気にした自己紹介。

さらりと流したつもりだったのに、覚えていたんだ。


あたしの誕生日を。



いやなんかこれ、


なんかこれ、


すっごい高そうな雰囲気が出てるんだが!