君に奇跡が起きますように






小さくため息をついてやれやれ、と首を振った。

きっと何を言っても無駄だ。



そうしてふと、近くにある時計を見ると、時刻はもう一限が始まるところだった。

そろそろ、行かないと。


行ったって授業は受けてないようなものなんだけど。


あたしは戻るから、と声をかけてその場を離れようとする。


「じゃあ何言ってもいいってこと?」
「そういう意味じゃないわ‼︎調子乗んな‼︎‼︎」


あたしは、顔を覗き込んで来た小鳥遊の頭を、思いっきり引っ叩いた。