君に奇跡が起きますように



「そ、そうなのか。意外だな」


今の小鳥遊からは想像ができない。


小鳥遊の周りには、吸い寄せられるようにいつも誰かがいる。


それはもう、ある意味才能だと思っている。


「でね、妹がいるって言っただろ?
都……妹がさもう中学生だっていうのに、好きな人すらできないみたいで」


顎に手を当て、ものすごく神妙に小鳥遊は言った。


「積極的な子じゃないから、心配で……」


うーん。

唸った小鳥遊。


あたしは堪えきれずに、吹き出してしまった。