君に奇跡が起きますように



「えっ、知らないで来てたの?正確にはイブだよ」


全く気にしていなかった。


だから今日は人が多かったのか。



「何もこんな日に……」


「こんな日だから、一緒にいたかったんだよ」


小鳥遊は優しく笑う。


クリスマスって、結構大きな恋愛イベントだから、か……。


それに気づいてくすぐったくなった。


「で、次はどーすんだ?」


時刻は17時を回っていた。


奴はどこまでも楽しそうに微笑んだ。


「こっちこっち」

「え、こんなとこに遊園地あったんだ……」