君に奇跡が起きますように



作り笑いは苦手だけど、今日は自然に笑えた気がする。

隣に歩く小鳥遊を見上げれば、嬉しそうにシートを見つめていて。


また、頬が緩んだ。


その後も、昼食を取ったり、巨大パフェを完食したり、ショッピングモールを歩いたりした。


周りから見れば明らかにカップルに見えるだろうな。



「……あ、」


あたしは、ふと目の前にあるものが目に止まり、立ち止まった。



「今日、クリスマスだったのか……」


ショッピングモールの出口付近に、大きなクリスマスツリーがあったのだ。