早足で改札前まで行くと、小鳥遊はすでにそこにいた。


あたしの姿を見つけるなり、ふわりと笑う。


「水澤さん、おはよう」



普通、だ。


そんな小鳥遊の様子に少し安心してしまう。


ふと、あたしの姿をじっと見つめて、


「どしたの、その服」


と驚いた顔をして言った。

その瞬間、あたしは自分がらしくない格好をしていることに再び気づき、羞恥が掻き立てられた。


「芽留……、友達がっ、選んでくれたんだよっ!

せっかくデ……じゃなくて!出かけるんだからって!変で悪かったな!」