君に奇跡が起きますように



「約束通り、ちゃんと学校来たんだね」
「うっ、るさいな!クラス違うのに入ってくんな!」

あたしは立ち上がって、小鳥遊に胸ぐらをつかむ勢いで詰め寄る。

そのまましたからキッと睨みつけてやる。

「ちょ、水澤さん⁉︎落ち着いて落ち着いて!」

どうどう、と言うように両手を前に出す小鳥遊。
困ったように笑う小鳥遊の表情は、どこか楽しそうだった。


「うっさい‼︎大体お前、デカイんだよ‼︎‼︎」


あたしは160cmちょい位で、小鳥遊は170後半あるだろうから、首が痛くなる。


「誰かと思ったら、小鳥遊じゃん。何お前、香奈になんか用?」

グイ、と肩を引かれて一歩後ろに下がる。


そんなあたしと入れ替わるように大我は前に出た。