君に奇跡が起きますように



「あ〜っ」

起こさないように抑えながら、声を上げる。


可愛い。とにかく。ひたすらに。


料理苦手なのにおかゆ作ってくれるところとか。

なんだかんだで心配してくれたり。


もう色々嬉しすぎてキャパ越えしそうだ。

最近俺のキャラ、ほとんど崩壊しかけているし。


ちらりと水澤さんを見ると、ぐらぐらと今度こそ危なげだったので、肩を揺らして起こす。


「水澤さん?首痛めちゃうよ」
「っ?」


風船を割られたように、目を覚ました水澤さん。

状況がつかめていないのか、キョロキョロと部屋を見回した彼女に、思わず笑みがこぼれた。