「相変わらず輝いてんなー。香奈の髪」
ちゃかすように言うのは、一樹の幼なじみの元居大我。
同じく見た目は派手。
顔はいい……らしい。あたしはそういうのよくわからないから。
というかまず興味がない。
常に誰か付き合っている子がいて、とっかえひっかえしているらしい。
そういう話にも興味がない。
「そりゃどーも」
あたしは肩をすくめて適当に返した。
大我が輝いてる、と言った金髪を指先に絡め、くるくると動かす。
「ねぇ、聞いてよ!昨日、一樹がさぁ〜」
芽留が話を続けようとしたとき、頭上から澄んだ声がした。
「水澤さん。おはよう」
「うわぁっ⁉︎お前、なんでっ……⁉︎」
小鳥遊が座っているあたしを見下ろしてにこやかに挨拶をしてきた。
不本意に驚いてしまい、椅子が音を立てた。

