小鳥遊は眠っているようだった。頬は赤く、体温は高いように見えた。


「……ごめんな」

あたしのせいで。

けほ、と小さく咳をした小鳥遊の表情は苦しそうだ。

綺麗な小鳥遊の顔は、熱のせいか妙な色気があった。


こうして見るとやっぱり、かっこいい?というか。中性的というか。


早退って、多分1人で帰るんだよな。
家に親、いないし、大丈夫なんだろうか。


「誰かいるのー?」

ギクリ。先生の声に肩を揺らし、恐る恐るカーテンの中から出る。


「あら、水澤さん。珍しいね。どうしたの?」
「あっ、いや。カバン、持って行けって頼まれて」