君に奇跡が起きますように



「ほら、ここ……」


その痛々しい傷跡に触れる寸前で、あたしの手ははたと止まる。

同時に自分が今しようとしていたことを認識し、ぼっと顔が赤くなった。


「あ、いやっ!その、傷どうしたのかって話だよ!!」


手を勢い良く引っ込め、慌てて言った。


「ふはっ!」

小鳥遊は吹き出した。

「わ、笑うな!誤魔化すなよ⁉︎さっさと吐け!」

あたしは小鳥遊の胸ぐらを掴んでダンッ、と片足を立てる。

小鳥遊は笑ったまま、どうどう、と両手であたしを制してきた。


「……」


やっと話す気になったようなので、あたしは黙り込んだ。

素直に手を離し、大人しく座ってやる。