君に奇跡が起きますように



夢を見た。


小さな女の子が散らかった部屋の隅で体を丸めていた。


女の子の体は傷だらけで、ガタガタと震えていた。


寒さと恐怖の震えだった。

女の子は真冬だというのに、ボロボロの半袖を着ていた。


歯がガチガチと音を立てる。

寒さと恐怖だった。

女の子は泣いている。


涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃなのに、そんなことはどうでもいいと言うように、泣いている。


助けてあげなくちゃ。


暗闇の中で、ひとりぼっちだった。

到底助けなんて来そうにない。

このまま、ずっと独り。

誰もあたしに気づいてくれない。

誰もあたしを見てくれない。

怖い、苦しい、辛い、寂しい。誰か。

誰か、助けて。