君に奇跡が起きますように



あたしはどうしたらよかった?


ただ何も抵抗せずに殴られていればよかった?


夜も我慢して家にいればよかった?


大人しくヤられていればよかった?



ベッドが軋む音と、実の母親の喘ぎ声を部屋の隅で聞いていればよかった?


自分を守るためにやってきたつもりだったのに、周りは何一つ認めてくれなくて。

そのくせ助けてもくれない。


守り方も、

人並みに傷つく方法も、

誰にどうやって、

助けを求めればいいのかも、知らない。


ただ、何も感じないように目をそらしている。


あたしは、どうしたらいい?


なぁ、教えてくれよ。


……小鳥遊。