「そうね、高橋君がアタシを好きってゆうのは嘘よー。」
…そんな、
「何でっ！？
…高橋君は、ミサキちゃんにそう言えって言われたって…それも本当？」
「そうよ」
頭がクラクラする。
「何の為に？！」
…あれが嘘だったなんて。
「それは高橋君に聞いてないの？」
私が頷くと、
「…そう。
何でかって？そうねー。
おもしろくなかったのよ。」
とミサキちゃんが信じられない言葉を続けた。
「だって心だけあんなイケメン彼氏ゲットしちゃうんだもーん。」
「…それで別れさせたかったの？」
「まぁね。
まさか、信じるとは思わなかったけどー。本当に別れちゃうんだもん、アンタ達。」
そこで更に最悪な疑問が浮かぶ。
「まさか…清水先輩も？
先輩がミサキちゃん好きってゆう話も…嘘？」
「あら、珍しく勘が良いわね。
そっ、だって彼もイケメンでしょ？
心の事気に入ってたみたいだけど、ちょっと弱味を握ったら、あっさりよ。」
あははっ、と笑いだすミサキちゃんを見つめながら、ずっと握っていた手が震えているのを感じた。
「…い」
「心？」
千草ちゃんが心配そうに、私の顔を覗き込む。
「ミサキちゃんなんか、大っ嫌い！！」
最低最悪のバースデーイヴだ。
