「よかったら どうぞ。」

「え? 」

「そのまま 濡れて帰ったら
気分は 変わらないでしょ。」

「はぁ? 」

「海で 叫んでた人でしょ」

「あんたなに?ストーカー??」

「まさか。笑
自分の世界に 浸るのは勝手だが
少しは 周りを見て 浸った方がいい」

「ふぁっ!!??」

あの行動を 見られていた事を悟り
恥ずかしさと 動揺で
あかねは 弁解しようと
焦っていた。

「ちょ…!あれは…」

「はい、傘。じゃ。」

奏太は 強引に 傘を渡し
そのまま 雨の中を走っていた。

「ちょ!傘!!!」

「あー。この駅使うし
また 会った時にでも。」

そんな 人が たくさんいる
この街で 会うことなんてないでしょ!
むしろ あんな姿を見られた人に
二度と会いたくない!!!!!