自分の 部屋へ 上がろうとすると
マンション前には 隆の姿があった。

「なんでまた ここにいるのよ?」

「さっきは ごめん。
謝りたくて。」

「気にしてないから いいよ。」

「ははは。笑
少しは 気にして
欲しかったんだけどな。」

あかねは 返事をしないまま
部屋へ 上がろうとしたが
隆がまた 腕を引き 引き止めた。

「今度は なに?」

「あいつが 好きか?」

真剣な 表情で 奏太のことを
どう思っているのか 問いただした。

「関係ないでしょ。」

「関係ある。 俺はずっと
お前に 片思いしてる。」

「だから ごめんって…。
ずっと 友達でいるから
ダメなんだよね…
しばらく 友達でいるのもやめよっか。」

隆は 言葉を失った。

「なんで 俺じゃない?
なんで お前も 奏太なんだよ?
なんで あいつなんだ…」

「それ どういう意味?」

隆の 意味深な言葉を
あかねは 聞き逃さなかった。