ふたりは 玄関を出て
駅まで 歩くことにした。
あかねは 奏太の腕を絡ませ
くっついて 歩いて帰ることを
想像していたが 現実は違った。
週刊誌に 怪しまれないようにと
奏太は 3メールも 後ろを歩いていた。
「ねぇ!!そんな 後ろ歩いてて
本当に ボディガードになるの?」
「大丈夫だ。 任せろ。」
( はぁ…。 本当に 変な奴…。)
「ねぇ!!寒くない?」
( 寒いアピールで 少し
くっつこう 作戦…♪ )
「そうだな。 走るか?」
「は!?もう いい。 」
( なんで 走るって 思考に
たどり着くのよ!!怒 )
「ねぇ!! 」
「なんだ?」
「私の 家 ここ。笑」
「は?」
歩いて 数十分の 近所に
あかねは 住んでいた。
「上がってく?」
「いい。 近いからって
酔って 家に来るな。」
「それは どうかな。笑
送ってくれて ありがとう。
おやすみなさい。」
「あぁ…。じゃあな。
おやすみなさい。」
奏太は 来た道を ひとり
歩いて 帰っていった。
あかねは 送ってくれた 奏太の
優しさにまた 嬉しくなって
後ろ姿を 見つめながら
ずっと にやけていた。
