あかねは 奏太が
ゲイではない 確信が得られたようで
少し ほっとしていた。
「もう 飲んだだろ？ 帰れ。」
また 冷たい 態度をとる奏太に
あかねは 自ら
心を曝け出すことにした。
「まだ 帰らない。
そういえば 覚えてる？
私が 酔って ゆうさくって名前を
呼んでたってこと。」
「あぁ。 彼氏か？」
「ううん。 元彼。」
「そうか。」
奏太は 言葉に困っていた。
「五年も 付き合ってたんだー。
って言っても ずっと
遠距離だったんだけど。笑
遠距離だったからかなー？
彼の 嫌なところもそんなに
みえてくるわけじゃないし
なんとなく 五年続いたの。
でも 向こうは 会えないのが
不満みたいで。
何回か 浮気もされた。笑
それでも 彼にはなんでも
話してたから 私は 許してて…
勝手に 彼を心の拠り所としてたの。
でもね 連絡も減っていってて…
それでも 私から なにか
アクションを 切り出すことも
なくて…そしたら
重いって 言われちゃって…笑
終わったの。
私は 重い 女なのよ。」
奏太は 黙って聞いていたが
自分と 少し似ているところが
あるかもしれないと 思っていた。
