その頃 奏太の仕事が終わるのを
隆は ずっと待っていた。
仕事場を出た 奏太に 隆はまた
声を かけた。

「久しぶりに 飯でも行かないか?」

「あー。悪い。疲れたから
遠慮する。」

奏太は 隆を 相手にせず
自転車に 乗り 帰ろうとしていたが

「あいつと 俺のこと
知りたくないのか?」

奏太は 隆を睨み

「気にならない。」

きっぱりと 言い放った。

「じゃあ あの頃みたいにまた
友達に 戻れるか?」

奏太は 隆の 一言に 呆れた。

「はは。笑
友達に 戻る必要もない。
じゃあな。」

そういい 奏太は
自転車を 走らせた。