完全個室の高そうな お店に
あかねは 驚いていた。

『乾杯!』


「一緒に 仕事ができたお祝いだ」

「うん…あんた いつもこんなお店
利用してんの?
生意気に なったねぇ。笑」

「はは。笑
うまいもの 食うのが 明日の
活力ですから!」
それに 個室だと ゆっくり
目を見て 話せる。」

隆は いきなり あかねの手をとり
懐かしそうに あかねの目を
眺めていた。

あかねは 全く動揺することもなく
いつも通りだと 言わんばかりに
手を 握らせていた。

「今なら 俺と 付き合ってくれそうだな。笑」

「あんたの そういう スキンシップに
慣れただけよ。笑」

「アプローチだけどな?笑」

「はいはい…笑」

また 簡単に 隆の話を流していた。

「あの時は あかねに 彼氏がいて
どう アプローチしても
振り向いて 貰えなかったろ?
でも 今 お前は シングルだと聞いた。笑
今なら チャンスだ!笑」

「そうやって 何人この店で
口説いてきてんだか。笑」

ふたりは 10代の頃からの
知り合いな こともあり
なんでも 話せる仲でもあった。