「宮原先輩…⁇」
後ろを振り返ると、そこには
宮原先輩が笑顔で立っていた。
「どこ行くの⁇」
「売店ですけど…。」
「あ、俺も行くとこ♪
一緒に行こ♪」
「え、あ、あのっ…。」
宮原先輩に左手を掴まれて
そのままあたしは
引っ張られる。
「またたくま先輩と一緒にいる。」
「あの子、結構やるよねー。」
廊下を歩いていると、
周りからそういう声が
ちらほらと聞こえて来た。
今でも嫌がらせは
続いていた。
呼び出されることは
あの事件以来無くなったけど…。
やっぱり毎日こうだと、
あたしは徐々に
精神的苦痛を感じていた。
「ひなたちゃんどうかした⁇」
「えっ…い、いや。
なんでもないです。」
あたしは宮原先輩に
こういう状況になっている事を
ずっと言えていなかった。
言えるはずがない…。
一階に降りて売店の前に着くと、
人でいっぱいだった。
昼時だから仕方ない…。
けどあの人混みの中に
行きたくないなぁ…。
「俺、並んでくるから♪
何飲むの⁇」
「え⁇」
あたしが教室に戻ろうかと思っていた時、
宮原先輩が笑顔でそう言った。
「何飲むの⁇」
「り、りんごジュースを…。」
「おっけー♪待ってて♪」
宮原先輩は売店の行列に
走って行った。

