それから全部の授業が終わるまで、
葵はあたしと一緒に
保健室にいてくれた。
何か会話するわけでもなく…
ただただ隣に座っててくれた。
しばらく横になっていたからか、
あたしは起き上がれるようになった。
「送ってく。」
「ううん。大丈夫。
ただでさえずっと一緒に
いてくれたし。」
「いーから。
反抗すんなアホ。」
なっ…
アホ…⁉︎
「鞄持ってやっから。
あと…、ん。」
「‼︎」
葵はあたしの鞄を持って
左手を差し出した。
「倒れたら困る。」
「ばーか。」
葵の不器用な優しさを感じながら
あたしは葵の左手の制服の袖を
つまんで、引っ張られるように
保健室を出た。

