葵はあたしをおぶったまま
階段を降りていく。
「ごめん…。」
「相変わらずどんくせーなお前。」
「ごめん…。」
おぶわれるなんて…
恥ずかしくて絶対に嫌だけど…
今は打った所が痛すぎて
そんなこと言ってられない…。
「重い…⁇」
「重い。」
「ははは…(笑)ごめん…。」
葵におぶわれてる間
痛みで意識が飛びそうになる。
「痛い…。」
「だろーな。」
「う…ん。」
あぁ…
ダメだ。
あたしはそのまま
葵の背中で意識が飛んだ。
* * *
「おい。」
いくら呼びかけても、
佐々原からの返事がない。
「ったく…。」
本当にどんくせー。
ー‼︎ー
「…。」
「ひなたちゃん…⁇」
階段を降りる途中、
この間の男が目の前にいた。
「ひなたちゃん⁉︎
おい‼︎どうしたんだよ⁉︎」
その男は俺におぶわれている
佐々原を見た途端
慌てて近寄ってきた。
うぜー。
「うっせぇ。どけ。」
邪魔。
「なっ…⁉︎おい‼︎」
俺はその男をスルーして
保健室へと急いだ。

