「ひなたあんまり無理しちゃ
本当にダメだよ…⁇」
「分かってるって。全然大丈夫♪」
教室に戻る途中、
早奈英は何回も念を押すように
あたしに言い聞かせた。
「あ、亮平くんっ‼︎」
その時、あたし達の前から
亮平と葵が歩いてくるのが見えて
早奈英が手を振った。
あれから、亮平と早奈英は
両想いを実らせて
やっと付き合うようになった。
2人が付き合うようになって
あたしもただただ嬉しい。
その代わり…
あれからあたしと葵は
より一層、話さなくなった。
話さなくなったって言うよりも…
葵が一方的にあたしを避けている。
「お‼︎早奈英ーっ♪ひなたー‼︎」
亮平もあたし達に気付いて
向こうから近付いて来た。
「ひなた行こっ⁇
今日こそ葵くんと話すんだよ⁇」
「…たぶん。」
あたしは早奈英に手を引かれ、
亮平達の方に向かって
歩き出した。