河原からしばらく歩いて
あたしの家の前に着いた。
「送ってもらってすみません。
ありがとうございました。」
「俺の方こそ今日はありがとな♪
話せて良かった。」
「いえ。じゃあまた。」
「おう♪またな♪」
片手をあげる宮原先輩に
あたしは軽く頭を下げて
家の中に入ろうとした。
「ひなたちゃん‼︎」
「⁇」
その時ー
宮原先輩に呼び止められて
あたしはドアノブに
かけていた手を止めた。
「振り向いてくれるなら…
ひなたちゃんがずっと
笑っていられるなら
俺、何でもするから。」
「え⁇」
「じゃ‼︎」
「えっ‼︎ちょっ、
それってどういう…」
あたしが言い終わる前に
宮原先輩は走って行って
見えなくなってしまった。
「振り向いてもらえるなら…⁇って⁇」
頭の中がはてなマークで
いっぱいだ。
全然意味が分からなかった…。
「ま…いいか。」
あたしは困惑しながらも
家の中に入った。