「あ…そういえば
あたしに何か用でした⁇」
その場に立ち尽くして数分、
やっとあたしは我に返り
宮原先輩の存在を思い出した。
「用っていうか…。
なんか分かんないけど、俺も
気付いたら追っかけてた(笑)」
宮原先輩はそう言うと
恥ずかしそうに頭を掻いた。
「なんですかそれ…(笑)」
あたしもつられて可笑しくなる。
「やっと笑った♪
一緒に帰ってもい⁇」
「宮原先輩、家こっちなんですか⁇」
「全然♪けど、こっちって事にしといて♪」
ニコッと微笑んで
あたしの横に並んだ。
「ていうか…
先輩サッカー部なんですね。」
「そうそう♪
今日は雨で地面がかなりぬかるんでるから
練習無くなって♪試合近いんだけどね〜。
ま、その代わりひなたちゃんと
帰れてるからいっか♪」
「そうですか…。」
なんかチャラいなぁ…。
モテる人って
みんなこうなのかな…⁇
「ねっ、ちょっとだけ
話してから帰んない⁇」
「え…
まぁ少しだけなら…。」
「まじ⁉︎さんきゅ♪」
先輩に誘われて
あたし達は近くの河原に向かった。