空き地へと続く道。
中途半端な所にある自販機も、
街並みも、静けさも。
何も変わっていない。
「…。」
そして、
あの場所にあった大きな木も
6年経った今でもそこに立っていた。
「やっと…来れたよ。」
懐かしい気持ちを思い出しながら、
大きな木の下に座り込む。
あの頃は何かあればすぐここに来て…
授業もよくサボったっけ。
ここで初めて葵とちゃんと会話をして…
あたしだけの大切な場所から
二人の大切な場所に変わっていった。
あたし達二人以外…
何も変わっていないのに…。
「はぁ…。」
小さなため息をついて、
空を見上げた。
ー♪〜♪ー
その時だった。
静かな空き地に、
携帯の着信音が鳴り響いた。
「‼︎」
着信音に驚いたあたしは、
着信相手も見ずに慌てて電話に出た。

