手を繋ぎながら、街の中を歩く。
今年も、クリスマスイヴに
こうして葵と一緒にいられるなんて…。
そう思うと心がポカポカした。
「葵っ。ここで買おう⁇」
「ん。」
行き交う人混みの中、
花屋の前で立ち止まる。
ーカランカラン♪ー
「いらっしゃいませ。」
二人で花屋の中に入って、
店の中を見て回る。
「どのようなお花をお探しですか⁇」
すると、店員さんの方から
あたし達に声をかけてきた。
「あの…命日なんですけど…。
どんな花が良いのか分からなくて。」
そう。
今日、12月24日はちょうど一年前のあの日。
あの道路でお母さんが亡くなった日。
だから葵と毎年二人で、
花を供えようって
一年前に約束していた。
「御命日ですか⁇
そしたら…。
あ、これなんかいかがですか⁇」
店員さんはそう言うと、
カーネーションとユリを
選んでくれた。
「どちらにしますか⁇」
「じゃあ…カーネーションで。」
「承知致しました。
少々お待ちくださいね。」
あたしが左側のカーネーションを
指さすと店員さんは微笑んで、
小走りでレジに走って行った。

