宮原先輩が去って行った後、
あたしも靴を履き替えて外に出る。
「さぶーっ…。」
外に出ると冷たい風が
吹くのと一緒に雪がちらつく。
「‼︎」
正門前で大好きな後ろ姿が見えた。
あたしは鞄を持ち直して
その後ろ姿を目がけて走る。
「あーおいっ‼︎」
「…‼︎おっせぇ。」
あたしが肩を軽く叩くと、
少し驚いた様子の葵は
あたしの顔を確認するとそう言った。
「ごめんね‼︎」
「寒いんだけど。」
「あー…本当にごめん。」
「…。」
葵は少し拗ねた様子で
あたしの目を見る。
「こっち来い。」
「…‼︎」
葵はそう言うと、ポケットから
手を出してあたしの手を引いて歩き出した。
葵の冷たい手を、
あたしの体温で温める。
こうしていると、あたしの体温を二人で
共有してるみたいで少し恥ずかしくなった。
「葵の手、冷たいねっ…。」
「誰のせい⁇」
「…ごめんってば。」
「次は待っててやんねぇ。」
葵はそう言うと、あたしの手を
ぎゅっと握ってくれた。

