その後、
私は合格発表の時から
ひなたの事を気にかけていた事、
周りの人が言うようには
ひなたの事を思えない事、
噂なんて気にしていない事。
友達に…
なってみたい事。
色んな話をした。
すると亮平くんも
この事をキッカケに
色んな話をしてくれた。
「中二の時に俺はひなたと
同じクラスになったんだ。
俺は元々こんな性格だから
自分で言うのはなんだけど、
友達は多かった。だけど、
ひなたは違ったんだ。
両親もいなけりゃ、友達もいない。
毎日一人だし、生きてんのか
死んでんのか分かんなくて。
だからある日、声をかけたんだよ。」
「なんて…⁇」
「お前、生きてて楽しいのか⁇って。
今考えるとひでぇーよな(笑)」
「佐々原さんはなんて言ったの…⁇」
「逆に聞かれたんだ。
あんたは生きてて楽しいのかって。
正直びっくりした。」
* * *
「佐々原、お前生きてて楽しいの⁇」
「…。」
「いつも一人だし、喋んねぇしさ。
俺みたいにパァーッて
遊んだりしたいとか思わないわけ⁇
友達も沢山いた方が楽しくね⁇」
「…あんたは生きてて楽しいの⁇」
「は⁇」
「皆んなに良い顔して、周りに
常に気を遣って。そんな
良い子ぶって楽しい⁇」
「は、別に良い子ぶってなんかねぇ…」
「そんなんじゃいつか疲れる。
被ってる仮面はいつか剥がれる。」
「仮面…⁇」
「無理して作った自分を
理解して欲しいとか、
愛して欲しいとか…。
そんなの全然羨ましくない。
あたしは別に、誰からも
好きなってもらわなくても良い。
いつかこんなあたしでも
本当のあたしを見て理解してくれる
人が一人でも現れればそれで良い。
あんたの心は誰かの為の物⁇」
* * *
「この時、図星を突かれた気がしたんだ。
俺はその頃、いつも周りの目ばっか
気にして自分の心なんてなかった。
だからひなたに言われた時、
正直スッキリしたんだ。」
「自分の心…。」
「あいつ本当にいい奴なんだ。
だから俺からも頼む。
あいつの心の支えになってやってほしい。」
亮平くんはそう話し終えると
私に頭を下げた。
私はこの時心に誓った。
本当に大切なのは周りじゃなくて
自分の心。
私は私の心に従って生きていくと。

