星空の日に






その後ー

私は無事に常楠高校に合格した。




常楠高校入学式当日。



「行って来まーす‼︎」



中学の時とは違う道を
真新しい制服を着て歩く。



私はあれからあの子の事が
どうしても頭から離れなかった。
どうしてなのか分からないけど…
本当に寂しそうで
私なんかじゃ到底理解出来ないような
苦しみを抱えてそうで…。


「あの子は合格してるのかな…。」








そんな事を思いながら
しばらく歩くと学校が見えてきた。



「今日からここで頑張るぞ〜。」


新入生で溢れ返る
学校の正門をくぐる。





「あ…。」


正門をくぐって
靴箱を目指して歩いている時だった。


人混みの中なのに
周りの人は目に映らない。

目の前にはあの子が立っていた。



あの時と同じ…
どこか悲しそうな表情。
寂しげな雰囲気。



その時初めてはっきりと
その子の顔を見た。




「ねぇ、あの子でしょ⁇」

「そうそう。
あの、人を寄せ付けない雰囲気って
可愛いって言われ慣れてるせい⁇
調子に乗ってるっていうか
なんていうか。私は友達以前の前に
知り合いにもなりたくない‼︎(笑)」


「わかる‼︎あのオーラ、
こっちまで不幸になりそう‼︎(笑)」



あの子の周りには誰も寄り付かなくて、
あちらこちらで悪口が聞こえてきた。



「俺、顔とか体型とかすっげー
タイプなんだけど。雰囲気がな〜(笑)」

「ちょっとこえーよな(笑)」


「美人な貞子的な⁇(笑)」

「「はははは(笑)」」




みんなひどい…。
あの子の何を知ってて
こんなに酷いことを…。



誰か一人でもあの子の事を
かばってくれる人はいないの…⁇







そんな言いながら…
私だって何も出来ない…。
ただの傍観者…。








「ひっでぇー奴らだな。
な⁇そう思わねぇ⁇」


ー‼︎ー


「え…。」


あまりにも酷い状況に
目を逸らそうとした時だった。

いつの間にか私の隣にいた
男の子がそう言った。


「ったく。ひなたも
登校初日から有名人だな。」




男の子はそう言いながら
あの子の側に駆け寄った。




「おいひなた。なーに
つっ立ってんだよ。行くぞ。」

「亮平…。」



その男の子とあの子は
そのまま一緒に校舎の中に
入っていった。





私はただその状況を
呆然と見ている事しか
出来なかった。


今でも思い出すと
悔しくてたまらない。