「‼︎」
その時、
冷たい雨の中で
背中に温かいものを感じた。
それと同時に
涙が溢れ出した。
「おいバカ。
風邪引いたらどうすんだよ。」
優しくて、少し
トゲのある言い方。
聞き慣れた愛しい声。
「っ…。」
あたしはただ涙を
こらえることしか出来なかった。
「ごめんな…。」
葵に謝られると
なぜか胸が凄く傷んだ。
葵だってあたしと
同じ気持ちなのに…
「違うっ…‼︎
ごめんね葵…。
葵だってあたしと同じ
気持ちなのにっ…ごめん…。」
「謝んなボケ。
俺なら大丈夫だ。
もう…泣かなくていい。」
「うぅっ…。」
葵だって辛いはずなのに
泣きじゃくるあたしを
黙って優しく抱きしめてくれた。
「今は何も考えなくていい。
分かったか⁇」
「うん…。」
あたしが小さく頷くと
葵は優しく微笑んで
頭を撫でた。

