星空の日に




「ひなた、ひなたっ‼︎」



その女の人は
あたしを強く抱きしめる。


この人は…
いったい誰なの…⁇



あたしと女の人を見て、
葵も目を丸くしている。





「あの…あなたは…⁇」


あたしは女の人から
少し離れて問いただす。




「13年間…あなたを
一人にして本当にごめんね…。」




ードクンッ…ー




女の人の言葉を聞いた瞬間、
あたしの心臓は大きく脈打った。



「13年間…⁇」



嫌な…予感がする。




「あなたの母親よ…。
私の事、もう覚えてない⁇」



母親…⁇






思考回路が停止する。
何も考えられない…。




「ひなた…こんなに大きくなって…。
私の可愛い一人娘…。」


母親と名乗るその人は
あたしの髪の毛に手を伸ばした。



可愛い一人娘…⁇




ふざけんな…。







「触んないで‼︎‼︎‼︎」

「きゃっ…‼︎」

「ひなこっ‼︎‼︎」




あたしは女の手を
力一杯、振り払った。



倒れた女の元に
葵のお父さんが駆け寄る。




「何が可愛い一人娘⁉︎
今更よくそんな事が言えるね‼︎
あたしがどれだけ惨めな思いをして
どれだけ辛くて悔しくて…
今更、母親面しないでよ‼︎‼︎‼︎」


「落ち着けひなた‼︎」


葵があたしを強く抱きしめる。



「違うのひなた…私は…」

「聞いてくれひなたちゃん‼︎」



もう…
何も聞きたくない。

何も信じれない。






「うあぁぁぁぁぁあ‼︎‼︎‼︎」

「待てひなたっ‼︎」



あたしは狂ったように叫んで
その場から立ち去った。

後ろは絶対振り返らない。

振り返ったら全てが…
崩れてしまうような気がした。












「どういうことだよ親父‼︎
この女がひなたの母親⁉︎」


「聞くんだ葵‼︎
お前とひなたちゃんが
知り合いだったなんて
俺だって予想もしなかった…。」


「俺とひなたの人生を狂わしたのは
親父とひなたの母親で…
お前ら二人が…俺達を…⁇
ひなたは今まで十分
苦しんできたんだ‼︎
なのに…こんな仕打ち…
あんまりだろ…。」



「違うんだ…。
全て話す。いつかは
話さなきゃいけないと
思っていた。実は…」