その日はなんだか気持ちが
晴ればれしていて、
いつも顔を伏せて寝ている授業も
寝ることなく1日を終えた。
「じゃあひなた、
私先に行くよー♪また明日ね♪」
「うん、明日ね。」
帰りのホームルームを終えて、
早奈英は手を振りながら
教室を出て行った。
あたしも机の中の物を
鞄に詰めて帰る準備をする。
「おい、ひなたー。
廊下で櫻木待ってたぞー。」
「あ、うん。ごめんありがとう。」
同じクラスの男子にそう言われ、
あたしは鞄を持って廊下に出た。
「遅い。」
「はいはい。ごめん、ごめんー。」
人が少なくなった廊下を
葵と並んで歩く。
「あ、今日あたしん家で
晩ご飯食べてく⁇
おばあちゃんが葵も
連れてきなさいって言ってた。」
「あー、うん。そうする。
けど一旦、着替えに帰るわ。」
あたしが誘うと
葵は素直に頷く。
「おっけ。じゃあ、あたし
家に帰って待ってるね。」
「着替えるだけだし、
ついてくれば⁇」
「え⁇」
「嫌なら帰ってていいけど。」
あたしが驚いた顔すると、
葵はそう言った。
嫌とかじゃなくて…
葵の家行くの初めてだし…
ついてくれば良いなんて
びっくりした…。
「あたしも行く。」
「そ。」
あたしはいつもの様に
足早に歩く葵の後ろを
ついて行った。

