葵としばらく歩くと、
学校の正門が見えてきた。
大勢の人達で
正門は溢れかえっていた。
「すげぇ人だかり。」
葵はその光景を見るなり、
面倒くさそうにため息をついた。
「すごいねぇ…。
グランドはもっとひどそう。」
「だり。」
あたし達は、人混みの中に入って
グランドを目指して歩く。
「ひなたちゃん‼︎」
ー‼︎ー
「あ…。宮原先輩。」
人混みの中から、宮原先輩の
聞き慣れた声がした。
宮原先輩は、人混みをかき分けて
あたし達の所に近づいて来る。
「おはよ、ひなたちゃん。」
「おはようございます。」
宮原先輩は葵の方を
ちらちら見ながら、
あたしに声をかけてくる。
「ひなたちゃん、種目
なに出んの⁇♪」
「あー…。あたしは何も。
暑いし動きたくなくて。」
「ははは♪ひなたちゃんらしいな。
暑いから倒れないようにな♪じゃあね♪」
先輩はそう言うと、
あたしの頭をポンッと
軽く叩いてグランドの方に
走って行った。
「あたし達も行こっか⁇」
「…。」
あたしが声をかけると、
葵はあたしの声を無視して
先に歩き出した。
「ちょっ…‼︎
待ってよ葵〜‼︎」
どんどん先を歩く葵を
あたしは後ろから
走って追いかけた。

