星空の日に



さっさと歩く葵の後ろを
あたしも黙って歩く。


どこに行くのかな…。




「ねぇ、葵。どこ行くの⁇
お腹減ったんじゃないの⁇」


「もう限界こえた。
星見に行く。」


「星っ⁇」



葵はそう言うと
空き地を目指して
さらに早く歩く。



「もう…。自分勝手なんだから。
待ってよー‼︎」





あたしと星を見るようになってから
葵もあの空き地がお気に入りになったみたい。


あたしとおばあちゃんと、
それから葵だけの特別な場所。





「なんか飲みもんいる⁇」

葵は空き地から一番近い
自販機の前で立ち止まった。


「んー。コーラにしようかな。葵は⁇」

「カフェオレ。」

「本当に好きだよね(笑)」

「別に。」



あたしが財布を出すタイミングと、
葵が財布を出すタイミングが一緒になる。


「今日はあたしが奢るよー‼︎」

「うっせぇ。」

「あ…。」



あたしの腕を押さえて
葵は自販機のボタンを押した。



「もう。素直じゃないんだから。」


葵は自販機からジュースを取り出すと
そのまま、また歩き出した。