「こりゃ、60年生きてきてやっと授かった息子だ!
強い子に育てなきゃならんなぁ!」
「せっかく授かった息子ですものねぇ。
頭が良くて、気のきく子になってほしいですねぇ」
こうして夫婦揃って全力で教育し、桃太郎は15歳になりました。
「爺さん、薪もっとこうした方が効率よく燃える。
……あ、婆さん金の計算間違ってる、直しとくけど」
桃太郎はお婆さんの料理を手伝い、掃除をし、家計を管理し、空いた時間は全て読書にあてる、完全インドア派になっていました。
お婆さんが頭の良い村人に頼んで勉強をみてもらい、桃太郎自身も吸収する気満々だったので、桃太郎は村一番の頭良しになっていました。
そして、貧しい家で育った桃太郎は金儲けをしようと時々こっそりと家を出て、曰く付き商品の売買をしてお金稼ぎをしていました。



