桃太郎と犬が歩いていると、一匹の猿がいました。
「わぁー!猿だ!」
「お前山育ちだろ、猿ぐらいで興奮するなよ…」
猿を見つけてハイテンションの犬に桃太郎が呆れてため息をつきました。
「………はぁ」
それを見た猿も、ため息をつきました。
「え、ちょ、なんで?!桃太郎も、猿も!」
「「いや、馬鹿だなぁって」」
「ひどい!」
桃太郎はお供の犬をほっといて、猿に向き直りました。
「…お前、協力してくれないか」
「何に?」
「鬼退治」
「……ふぅーん?報酬は?」
「きびだんご」
「それじゃ流石に少な過ぎ。命かけてすることじゃないし。
別に僕じゃなくてもいいでしょ、他あたって」
「待ってくれ」
去っていこうとした猿を桃太郎が呼び止めました。



