「じゃあ、俺は帰るから。」



「はい。お見送りできなくてすみません。」



「そんなのいいって。
ゆっくり休めよ。」



「ありがとうございます。」



真嶋さんが帰ると、急に静かになる部屋。

もう外は薄暗く、カーテンの隙間から漏れた月の光が、彼が寝ていた場所を照らしていた。