「あの人はね、うちの常連さん。
うちのお弁当はコンビニとかと比べても割高なのに
買っていってくれるんだー。
『俺は健康的な食生活を心掛けているんだ!』
とか言うけど、自炊は出来ないから面白い人だよね」
……あ、緊張して余計なことまで喋ってしまった。
何を買うのか聞かなきゃ。
「ごめん、ぺらぺら一人で話しちゃって。
……お決まりですか?」
「おすすめ下さい」
おすすめ?
「石原さんのおすすめがを教えてもらおうかな
って思って。
って、笑ってる?」
知らないうちに顔が笑ってたらしい。
「なんか常連さんみたいな頼み方するから、
嬉しくなっちゃって」
と言うと、
「俺は常連さんのつもりなんだけどな」
と私に視線を向けたまま、彼が呟く。

