《短》弁当下さい



次の日、彼に偶然会った。


10分休みの間で、私の教室の廊下の前だった。



「……え、すずのやさん?


あれ、しかも同じ学年……?


いや、あの」



自分の学校で私と遭遇したことに


かなり驚いているらしい。


私からしてみれば、今まで学校で会わなかったことの方が


すごいと思ってたけど、



「どうも。


すずのやはバイトなんで。


でも、いつも制服着たままやってますよ」



と軽く頭を下げて、話しかける。



「いや、全然分からなかった……」



と言われてしまった。



「また弁当買いに来て下さい。


美里さんも待ってるし」



「みさとさん?」



「あ、お弁当作ってる人です」



ああ、あの人と納得したように彼は呟いた。


会話が上手く続けられそうもなくて



「じゃあ、また……」



と教室へ逃げようとすると、



「あっ、あの!」



呼び止められた。